天王さんと江笠の里 薬王寺(やくおうじ)

薬王寺

薬王寺区の名前の由来は鎌倉時代から天台宗「薬王寺」というお寺があったからと伝えられています。江戸初期には禅宗薬王寺になり、明治初頭に薬王寺は廃絶し、薬師堂だけを残して神社が独立しました。

()笠山(がさやま)

標高727.8mの江笠山は、福知山市、加悦町、但東町の境界点となっています。この江笠山の登山口が薬王寺区にあり、山頂までの全長は1,573.4mです。平成20年3月に区民で登山道を整備しました。

用明天皇の頃(585-587年)江笠山に牛頭天王社があったと伝えられ、山岳信仰の要所として尊敬を集めていました。

行者(ぎょうじゃ)さん

出尾隣保の山中に巨岩があり、その突き出た下に小さな祠があります。巨岩の周りには樹齢数百年の老木が2~3本、しっかり巨岩を掴んで立っています。祠の中には役行者さんの木彫りの像と、その横に不動明王が安置されています。毎年4月第4週の日曜日に、隣保で祭りが行われます。

笛ケ岡(ふえがおか)(西光寺跡)

昔、寺院「西光寺」があったとされる笛ケ岡。「西光寺」は荒廃し廃寺となりました。現在の楽音寺の前身です。山の中腹の岡に面影だけを残しています。

毘沙門(びしゃもん)さん

久谷集落で古くから信仰されている毘沙門天。四天王の一尊に数えられる武の神、福の神とされ、生活に直結したご利益を与えてくれる神様と伝えられています。

庚申(こうしん)さんと観音(かんのん)(さま)

中村集落の公会堂にある庚申塔と観音様。観音様は元西光寺にあったと伝えられています。

久谷(くたに)万灯(まんどう)

久谷集落にある村岡神社の境内で、盂蘭盆の8月24日午後8時から大きな万灯を奉納する行事が行われています。神社の裏山から孟宗竹や生木、枯れ木を集め、自らが持ち寄った稲わら、豆柄などを中に入れ、高さは3mくらいの万灯を作り夜に点火します。「京都の火伏の神、愛宕神社を祀るお灯明である」と伝えられています。

しめ縄作り

薬王寺住民グループによる、しめ縄作り。神戸の生田神社などに納める「しめ縄」を製作しています。生田神社には2007年から毎年、地元のスギを使った正月飾りを納めており、2012年からは生田神社の依頼を受け「しめ縄」も奉納しています。最も大きいものは拝殿用で、全長5m、直径22cmあります。

大生部兵主神社については、「高橋の見どころ」で紹介しています。