稲木場蔓牛の里 大河内(おおごうち)

大河内

大河内区は京都府との県境であり、但馬における東の玄関口。平成10年には国道426号の新登尾トンネルが開通しました。以前は特に冬期間は交通の難所でしたが、新トンネルの開通により解消されました。

楽音寺(がくおんじ)

建立は、文禄4年(1595年)曹洞宗永平寺派のお寺。古文書によれば西光寺という寺があったが荒廃し廃寺となり、その地に伽藍を再興し、楽音寺と名を改めました。その後、大河内区に移転しました。本尊は釈迦如来。また室町時代作とされる阿弥陀如来坐像も祀られています。毎年秋には七福神まつりが行われ参拝者で賑わっています。

十一面(じゅういちめん)観音(かんのん)立像(りつぞう) 

恵心僧都の彫作で康保4年(967年)大宮吉光の創立と言われており、台座を含め2mの木造、玉眼、輪光背の立派な像です。立像前の左右に昇り龍と下り龍の彫刻があり、左の昇り龍は頭の部分のみが彫られ、未完成で終わっています。

大河内(おおごうち)城跡(じょうあと) 

室町時代、城主は山名氏の給人、内藤孫左右衛門。標高400mにある、一番上段の平坦な郭跡には金毘羅さんが祀られ、祠の北側に堀切をみることができます。但馬と丹波、丹後の国境で、前線基地として最も緊張した城の一つであったとされています。

稲木場(いなきば)(つる)(うし)記念(きねん)() 

元禄の頃から、但馬牛はその牽引力と粘り強さで農耕に適した牛であり、その由来を伝える碑として建てられています。当地の稲木場吉左衛門が飼育していた優良系統牛で、その昔、養父市から三十三間堂の棟木を引いて京都へ上ったと伝えられ、戦後組合を結成し改良増産、和牛改良の基礎となりました。

熊野(くまの)神社(じんじゃ)

2つの社と舞堂で構成されており

和歌山県の熊野速玉神社の流れをくむ神社と伝えられています。左隣の阿波嶋神社には女性の神様が祀られており、昔は高橋地区の女性が多く参拝されました。健康長寿、家内安全を祈念しています。毎年4月に大祭が行われます。

事始め(ことはじめ)

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昔は陰暦2月8日を農事の始まりとし、五穀豊穣を祈りました。現在は2月末から3月初めの日曜日に隣保毎に、稲わらでほうきという飾りと塩味の小豆をまぶしたお餅をつくり、神に供えて一同酒食を共にしています。その後わら飾りは川の上などに吊るされます。